EDUCATION

脳神経外科学

研究室紹介

神経科学を基にした脳神経外科医の育成を当教室の教育方針にしています。ポストゲノムと再生医療の幕開けにより、21世紀の脳神経外科医にとって、顕微鏡手術技能の習得は言うに及ばず、神経科学の知識や研究アプローチが必要不可欠です。最新医療設備を持つ医学部附属病院や症例数の豊富な関連医療施設での専門医研修課程や、その修了後において、国内外での神経科学をしっかり学ぶ機会を提供します。基本的には、大学院進学を推奨しており、学位習得後の海外留学で最先端研究施設との人的交流を積極的に図ります。

当教室での基礎研究は、悪性脳腫瘍に対する遺伝子治療の開発、脳脊髄疾患に対する再生医療の確立を目指しています。そして、これらの遺伝子治療や再生医療に対する十分な効果を得るために脳内免疫応答の解析を行っています。

臨床研究に関しては、CT、MRI、SPECT、PET、DSAなどの各種モダリティーから得られたDICOMデータの3D合成に基づく画像診断、手術シミュレーション、さらにはBrain-Machine-Interface(BMI)の開発を目指しています。また、DICIMサーバーを中核に備えた脳神経外科専用院内LANを中心にして、院外の地域中核病院や救急病院との間で画像データ転送システムを運用し、より効率的な高度医療の提供を目指しています。

研究内容

1.脳神経外科専用院内LANシステムの設置

大学附属病院の電子カルテシステム(IMIS)とは別に、14テラバイトのDICOMサーバーを中核に備えた脳神経外科専用院内LANシステムを設置しています。そして、CT、MRI、SPECT、PET、DSAなどの各種モダリティーから得られるDICOMデータを保存すると共に、院外の地域中核病院や救急病院との間で画像データ転送システムを運用して、より効率的な高度医療を本県に展開することを目指しています。

2.3D合成画像に基づく画像診断及び手術シミュレーションの開発、さらにはBrain-Machine- Interface(BMI)への展開

CT、MRI、DSA、SPECT、PET等の各種モダリティーから得られたDICOMデータによる3D画像診断や手術シミュレーション(脳内視鏡手術を含む)への応用、さらにはBMIへの展開を目指しています。

3.膠芽腫に対するWT1ペプチドワクチン療法

初発膠芽腫(グリオブラストーマ)及び再発悪性神経膠腫患者に対するWT1ペプチドワクチン療法の臨床試験(early phase Ⅱ)を多施設治験として実施しています。

4.悪性グリオーマに対する遺伝子治療

原発性脳腫瘍の約10%を占める膠芽腫患者の平均余命は1年から1年半であり、今後とも既存の治療法を試みる限り飛躍的な治療効果は期待できません。当教室では、効果的な遺伝子治療法を開発するために、レトロウイルス産生パッケージング細胞を分子生物学的に改変し、従来の約100倍の高力価を示す細胞株を樹立しています(米国、国内で特許取得)。現在、工業化に向けて大量培養システムの開発を進めています。また、次世代のレトロウイルスベクターの開発にも着手しています。

5.脳内免疫応答の解析

遺伝子治療や再生医療の治療効果を十分に得るためには、microgliaを中心とした脳内免疫応答を解析することが重要です。当教室においてES細胞からmicrogliaを分化誘導培養することが可能となったので、この誘導microgliaを用いた実験系を中心にした脳内免疫応答の解析を進めています。

スタッフ紹介

役職名?所属 氏名 詳細

脳神経外科学講座

教授 上羽 哲也 研究者総覧へ
准教授 福田 仁 研究者総覧へ
講師(病院准教授) 福井 直樹 研究者総覧へ
助教 八幡 俊男 研究者総覧へ
助教(学内講師) 中居 永一 研究者総覧へ
助教 上羽 佑亮 研究者総覧へ
助教 川西 裕 研究者総覧へ
特任助教 野中 大伸
特任助教 竹村 光広
助教(手術部) 濱田 史泰 研究者総覧へ
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