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【IoP農業研究会】ワーキンググループ活動を開始しました。

2022年12月9日

~高知で生まれた農業の雲?IoPクラウド『SAWACHI』をさらなる高みに~

高知県が中心となり進めているIoPプロジェクトでは、今年9月にIoPクラウド『SAWACHI**』の本格運用が開始し、データ農業は新しいステージに入りました。『SAWACHI』には、IoPプロジェクトの研究成果として、微気象情報、出荷情報、ハウス内環境情報、画像情報のほか、燃料に関する情報や光合成などの生理生態情報等の機能があり、農家はそれらのデータをスマホやPCで確認して、自身の営農の分析や診断、改善に活用することができます。しかし、データをより多くの農家で「効果的に」「便利に」「使い勝手よく」活用いただくには、まだまだ、「農家の要望や課題」と「行政、研究者側の発想」に隔たりがあります。現場の声に基づいたバージョンアップや、さらなる機能追加が、今後、必要不可欠です。

そこで、作物の生理生態情報の「使える化」を目指して発足したIoP農業研究会では、今年10月、高知県農業技術センターの若手研究員を中心としたナス、ニラ、キュウリ、ピーマン?シシトウのワーキンググループ(WG)を立ち上げました。

研究者は、研究開発により「見える化」された機能について、“農家や普及指導員の意見を反映した改善案を提案、その案について、再度、農家の意見を聞いてさらに改善”、このサイクルを繰り返すことで、活用しやすい情報は何かを追求しながら『SAWACHI』の機能改善を目指します。また、実際に農業に携わる方の声を聞くことで、次にどのような研究が必要になるのかを把握して、新たな研究開発につなげることも重要です。

???「試しに使ってみたけれど、このデータでは使いにくい。もっとこんな画面にして欲しい。」「見える化されたグラフがあるけど、どう活用したらよいかわからない。」「この情報なら、こういう作業の効率化にもっと役立つのでは。」「生理生態情報と栽培管理の関係について、このような補足が書かれているともっとわかりやすい」「〇〇作業が自動化出来たらいいのに」などなど???。

WG活動は、時間と場所の制約を取り払うために、主に“Slack”アプリを基盤とするコミュニケーションツール上で行われています。毎日、たくさんの報告?意見?質問?解説などが投稿されており、「今日の営農についての気づき」や「自分のデータの解釈」など農家ならではの視点による投稿や、本気の議論?情報交換が展開されています。また、ナスとキュウリなど、各WGの枠を超えた意見交換も行われており、新しい連携への期待も膨らみます。

引き続き、IoP農業研究会へのご支援?ご協力をよろしくお願いします。
ナス発足式.jpg
(2022年10月 作物ごとに発足式が開かれました。写真はナスWG発足式の様子)

*『IoPプロジェクト』についてはこちらから
**『SAWACHI』についてはこちらから

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