◆今城雅之准教授らによる論文が「Journal of Aquatic Animal Health」に掲載されました

2022年9月7日

 自然科学系農学部門の今城雅之准教授らによる論文が、「Journal of Aquatic Animal Health」に掲載されました。

 日本の主要海産魚種として知られるマダイやヒラメで難病とされる「エドワジエラ症」ですが、魚病研究の世界においては、古くから原因菌をEdwardsiella tarda(人畜共通病原細菌)(※)と扱ってきました。しかし、2014年に今城雅之准教授らの全ゲノム解析による研究成果から、マダイ由来はEdwardsiella anguillarm、ヒラメ由来はEdwardsiella piscicidaと、それぞれ別種であることが初めて明らかとなりました(Genome Announc., 2014, 2(3):e00546-14.)。

 今回の研究成果は、今城雅之准教授と愛媛県農林水産研究所水産研究センター魚類検査室の川上秀昌室長との共同研究において、両菌種のこれまで知られていなかった表現型の違いを見つけ出したものです。今後、エドワジエラ症の病態機序の解明と治療法の開発に向けた新しい手かがりになることが大いに期待されます。

 

(※)Edwardsiella tarda(人畜共通病原細菌)…腸内細菌科に属するグラム陰性細菌であり、魚類、両生類、爬虫類、鳥類、さらにヒトを含む哺乳類など広い宿主域を有する病原細菌である。

 

【論文情報】
 <論文名>Phenotypic differences between Edwardsiella piscicida and Edwardsiella anguillarum isolates in Japan
 <和訳>日本で分離されたエドワジエラ?ピシシダとエドワジエラ?アンギラルムの表現型の違いについて

 掲載URL: https://afspubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/aah.10169

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