◆医学部附属病院病理診断部の山本由美子客員講師らの研究成果が、MDPI社の医学ジャーナル『Diagnostics』 に掲載されました

2022年3月7日

 医学部附属病院病理診断部の山本由美子客員講師、設備サポート戦略室の林芳弘技術専門職員、医学部病理学講座の村上一郎教授らの研究成果が、MDPI社の医学ジャーナル『Diagnostics』の電子版に2022年1月17日付けで公開されました。

 メラノーマ(悪性黒色腫)は、時に生命を脅かす重篤な疾患であり、日本人におけるメラノーマの発生率は近年増加傾向にあります。メラノーマ治療において、早期診断と腫瘍の完全な切除は不可欠であり、タンパク質であるネスチンやファシンといった転移に関連する可能性のある因子の検出も欠かせません。

 本研究で山本客員講師らは、メラノーマ腫瘍細胞組織内のネスチンとファシンというタンパク質が腫瘍の転移に関与していることは既に確認されていることから、メラノーマ発症時や転移時という違うタイミングでのメラノーマ細胞内におけるネスチンとファシンの発現量の観察を行いました。その結果、両タンパク質が同時に発現している腫瘍細胞を世界で初めて確認するとともに、腫瘍細胞内での両タンパク質の発現量の増加と腫瘍の悪性度に相関性があることを明らかにしました。

 本研究成果は今後、メラノーマの早期発見や診断方法の開発に大きく貢献できることが期待されます。

 

<論文名> Evaluation of Clinical and Immunohistochemical Factors Relating to Melanoma Metastasis: Potential Roles of Nestin and Fascin in Melanoma

<和 訳> メラノーマ(悪性黒色腫)の転移に関与する臨床的免疫組織学的要因の評価: NestinとFascinのメラノーマにおける潜在的な役割

 

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