プロジェクトについて
安全で持続可能な低炭素社会を実現する上で、再生可能なバイオマス資源の利活用技術の創出は、極めて重要です。日本は海に囲まれており、高知県も温暖で長い海岸線沿いをもちます。東南アジアなどの近隣諸国も同様です。これらの地域において、海洋性藻類は、陸上植物と比べて、成長速度およびCO2吸収効率がはるかに高い種が多いです。しかし、バイオマス資源利用の技術開発は陸上植物が優先しており,藻類は未だに育成過程や変換過程に問題を有します。ところで、高知県の地域的特性のもう1つの面は、森林が多いこと(全土の約84%)です。H27年には、未利用材による木質バイオマス発電が県内2か所で本格始動しました。木質ペレット利用は、有機資源を余すところなく使うことが特徴であり、社会的には山間地域活性化への期待が大きい。しかし、そこから数重量%排出されるバイオマス燃焼灰は産廃となり、その処理方法が喫緊の地域課題です。このような背景のもと、本プロジェクトでは、藻類バイオマスの育成、その高度利活用およびバイオマス残渣の再資源化に取り組います。そして、地域イノベーションの創出をめざし、また、高知発の新技術?プロセスを世界に向けて発信することを目的とします。
新着情報
- 2020.8.24 更新
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本プロジェクトの平岡雅規准教授(総合科学系黒潮圏科学部門)らの研究グループにより、海藻のミナミアオノリがこれまで知られている多細胞植物で最も高い成長速度をもつことが発見され、その研究成果がNature Publishing Groupが刊行する学際的電子ジャーナル「Scientific Reports」に2020年7月28日付け(英国時間)で掲載されました。
【発表論文】
雑誌名:「Scientific Reports」
論文タイトル:Fourfold daily growth rate in multicellular marine alga Ulva meridionalis
著者:Masanori Hiraoka, Yutaro Kinoshita, Motoki Higa, Shuntaro Tsubaki, Alvin P. Monotilla, Ayumu Onda & Akinori Dan
URL: https://www.nature.com/articles/s41598-020-69536-4, DOI番号:10.1038/s41598-020-69536-4
- 2019.6.26 (講演会の予告)
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第9回プロジェクト講演会
-バイオマス資源の利用に向けた理工-農-医への応用および持続可能性-
開催日時:沙巴体育平台_新沙巴体育投注-中心*官网元年7月31日(水)14:30-17:40
場所:沙巴体育平台_新沙巴体育投注-中心*官网 物部キャンパス 大会議室(1号館2階)
プログラム
14:40-15:05 寺本 真紀(沙巴体育平台_新沙巴体育投注-中心*官网農林海洋学部)
「海洋原油汚染とバイオレメディエーション」
15:05-15:30 渡辺 茂(沙巴体育平台_新沙巴体育投注-中心*官网理工学部)
「 」
15:40-16:30 照屋 輝一郎(九州大学大学院農学研究院)
「酵素消化低分子化フコイダンの抗腫瘍効果」
16:40-17:30 大塚 耕司(大阪府立大学大学院人間社会システム科学研究科)
「大阪府立大学における海産バイオマス利用研究」
- 2016.1.4 更新
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本プロジェクトの足立真佐雄教授が、角野研究員らとともに行った珪藻感染性ウイルス由来の新奇プロモーターの性質に関する研究成果が、Nature Publishing Groupが刊行する学際的電子ジャーナル「Scientific Reports」に2015年12月22日(火)に掲載されました。
また、本研究成果は、国内特許2件ならびに外国特許5件の取得にも繋がっております。
【発表論文】
雑誌名:「Scientific Reports」
論文タイトル:Characterization of marine diatom-infecting virus promoters in the model diatom Phaeodactylum tricornutum
著者: T. Kadono, A. Miyagawa-Yamaguchi, N. Kira, Y. Tomaru, T. Okami, T. Yoshimatsu, L. Hou, T. Ohama, K. Fukunaga, M. Okauchi, H. Yamaguchi, K. Ohnishi, A. Falciatore & M. Adachi
URL: http://www.nature.com/articles/srep18708, DOI番号:10.1038/srep18708
- 2015.11.27
- 第3回講演会(第43回沙巴体育平台_新沙巴体育投注-中心*官网アカデミアセミナー)を開催しました。
- 2015.9.30 (講演会の予告)
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第3回プロジェクト講演会(第43回 沙巴体育平台_新沙巴体育投注-中心*官网アカデミアセミナー)
-バイオマスリファイナリーの最先端研究-
開催日時:平成27年11月27日(金)13:30-17:10
場所:沙巴体育平台_新沙巴体育投注-中心*官网農学部図書館及び講義室棟5-1教室(物部キャンパス)
プログラム
13:30 太田 ゆかり(JAMSTEC)
「海洋性バクテリアの陸域バイオマス代謝」
14:25 野中 寛(三重大学)
「リグニンを生かす木質バイオマスリファイナリー技術」
15:25 神田 英輝(名古屋大学)
「両親媒性液化有機ガスによる湿潤藻類からの油脂の直接抽出」
16:15 北岡 卓也(九州大学)
「ナノセルロースが主役のマテリアル新機能創発」
*講演会後、17:15から生協食堂にて意見交換の交流会を行います。こちらもぜひご参加ください。
- 2015.7.23
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沙巴体育平台_新沙巴体育投注-中心*官网-新化学技術推進協会(JACI)共催講演会の開催
バイオマス資源の探索?創生?開発および変換技術
種田 英孝氏(日本製紙株式会社)、恩田歩武氏(沙巴体育平台_新沙巴体育投注-中心*官网)、足立真佐雄氏(沙巴体育平台_新沙巴体育投注-中心*官网)
開催日時:平成27年7月23日 9:30~
場所:朝倉キャンパス総合研究棟2F 会議室1
- 2015.4.30
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第42回沙巴体育平台_新沙巴体育投注-中心*官网アカデミアセミナー開催
高知からのバイオマスリファイナリーの実現を目指して
-海洋と森林のバイオマス資源の持続的な利活用に向けた研究分野横断的な取り組み-
小野田勝(高知県)、大野正夫(高知大名誉教授)、椿俊太郎(東工大)、大西浩平(高知大)、富永明(高知大)、平岡雅規 (高知大)
日時:平成27年4月30日 14:30~
場所:朝倉キャンパス総合情報センター(図書館)6F メディアホール

〒780-8520
高知県高知市曙町2丁目5番1号
沙巴体育平台_新沙巴体育投注-中心*官网理学部附属
水熱化学実験所
恩田 歩武
TEL:088-844-8353